現在、世界的に親しまれているジーンズの原点はLevi’s(リーバイス)の代表作「501」にあります。その移り変わりを知るといつものジーンズ選びが楽しくなるのではないでしょうか。ヴィンテージジーンズを語るうえで外せない主要モデルにピントをあててそれぞれの特徴を解説します。
[リーバイス・S501XX“大戦モデル”]
長い歴史の中でも、第二次大戦の1942~46年に製造されたモデルは、少々マニアックな通好みのヴィンテージです。別名WWⅡ(World War Ⅱ)モデル。
第二次世界大戦下のアメリカで行われていた物資統制で様々な仕様の簡略化が義務づけられました。月桂冠が刻印されたボタンや無地のドーナツ型ボタンといった安価な既成パーツ、通常よりボタンの少ないフライフロント、軍用のヘリンボーンツイルやチェックのシャツ地で代用されたポケットの裏地などが当時見られた独自のディテールです。しかし統一性が無く様々な種類のタイプが存在します。この期間限定の品番のイニシャルにSの記号を付けたり、1946年まで続きました。その他にもコインポケットのリベットが省略されていたり、赤タブのブランド名は片面だけという特徴があります。
[リーバイス・501XX“XXモデル”]
ヴィンテージジーンズといえば!!というほどの代名詞モデルです。いつかはXX(ダブルエックス)を手に入れたいと憧れるデニム好きも多いです。
501XXのロットナンバーは1890年に導入され1966年頃まで使われていた名称です。しかしヴィンテージの世界でXXモデルと呼ばれるのは’46~’66年頃までに製造されたものです。
大戦下の物資統制を経て不要なパーツが無くなり、現在の5ポケットジーンズとほぼ変わらない形になりました。アーキュエイトの中央でステッチが交差するダイヤモンドポイントが見られてたり、隠しリベットや革パッチが使われていた最後期のモデルとして有名で、ヴィンテージならではのディテールが満載です。Vステッチこそがヴィンテージの証と言われています。前期は革パッチ、後期は紙パッチに変わりました。
[リーバイス・501“66モデル”]
これまで紹介したモデルよりも多く現存する数が多く物が良いものでも比較的手を伸ばしやすい価格です。66モデルはヴィンテージジーンズの入門編としておすすめです。
1973~80年頃の生産性を示す66モデル。そのニックネームは新品の時に右側のバックポケットに留められている、フラッシャーと呼ばれる紙ラベルに記載されている「©1966」の表示に由来しています。これはラベルがデザインされた年を示されたもので、間違って認識している人も多いようです。前期と後期でバックポケットのステッチが違っていたり、トップボタン裏の刻印は6が基本になっています。
まとめ
今回はリーバイスのヴィンテージモデルを紹介しましたがジーンズにもこのような歴史がありました。これからのジーンズ選びが楽しくなると思います。ジーンズが欲しい方は是非リーバイスのヴィンテージジーンズも見てみてくださいね。